今宵も深酔い♬ MUSIC BAR 渋谷ヒカリエ出張版
今宵も深酔い♬ MUSIC BAR 渋谷ヒカリエ出張版
名盤制作の裏側には、映画みたいな物語がある。
光代ちゃん(大学生)、いらっしゃい! 秋の夜長にじっくり聴ける名盤を探しているって? 今年は伝説のミュージシャンたちが、後世に語り継がれる名盤を生み出す瞬間を描いた伝記映画、そして音楽ドキュメンタリー映画が多いんだよね。映画としても楽しめるけど、とにかく音楽が鮮明に残る作品ばかり。ということで、今日は映画の題材になった名盤を聴いていこうか。
まずは現在公開中、デヴィッド・ボウイ(1)の傑作アルバムを、そのままタイトルにした伝記映画『ジギー・スターダスト』から。物語は1971年、イギリスでヒットを連発したボウイが、アメリカへ渡ったところ、まだ誰にも知られておらず、孤独の中で名盤にしてキャラクターである『ジギー・スターダスト』を生み出すというお話。ジギーはド派手なメイクと衣装など、音楽以外の話が語られがちだけど、アルバム自体、ボウイの作曲家として才能が爆発している。「スターマン」や「レディ・スターダスト」など、いまだにさまざまなジャンルの音楽家にカバーされているくらいなんだ。
アレサ・フランクリン(2)の伝記映画『リスペクト』でも、名曲の誕生秘話が描かれている。アレサ演じるジェニファー・ハドソンの熱演は全編すごいけど、中でも白眉なのがドキュメンタリー映画『アメイジング・グレイス』で観ることができる、72年の教会でのライブの再現シーン。教会やゴスペルに縁がなくても、思わず心がグッっと熱くなる。教会ライブ盤『至上の愛〜チャーチコンサート』は必聴かな。
トーキング・ヘッズのデヴィッド・バーン(3)によるライブドキュメンタリー映画『アメリカン・ユートピア』が、ロングランを記録しているね。この映画での演奏は、そのままサウンドトラック盤になっていて。アフリカやブラジルなど、複雑なリズムを再現した演奏は素晴らしい。家で聴くのもいい。そうそう、 フィッシュマンズ(4)のデビュー30周年を記念したドキュメンタリー映画も良かった。日本のロック史上に残る名盤、『空中キャンプ』のレコーディング映像は、これからも語り継がれていくと思う。
ホイットニー・ヒューストン(5)の人生も映画になるとか。来年公開らしいんだけど、彼女の絶頂期の歌を聴きながら待つとしましょう。
1『ジギー・スターダスト』
デヴィッド・ボウイ
【spotifyでの試聴はこちらから】
1972年発表の5作目。5年後に滅亡する人類を救済するため、地球にやってきたジギー・スターダストの活躍を描いたコンセプトアルバム。映画『スターダスト』は現在公開中。(ワーナー/1760円)
2『至上の愛〜チャーチコンサート〜』
アレサ・フランクリン
【公式リンクはこちらから】
https://wmg.jp/aretha-franklin/discography/24224/
1972年に教会で録音したライブアルバム。映画『リスペクト』では、当時の社会情勢やアレサ本人を取り巻く環境などが元になり、教会での演奏が実現したことも描かれている。心震える名盤。(ワーナー/3850円)
3『アメリカン・ユートピア・オン・ブロードウェイ』
デヴィッド・バーン
【spotifyでの試聴はこちらから】
2019年からブロードウェイで始まったステージを、スパイク・リー監督が映画化。コードレスマイクを各楽器に装備したことで、バンドを含む全メンバー12人が振り付け参加。圧巻!(ワーナー/輸入盤)
4『空中キャンプ』
フィッシュマンズ
【spotifyでの試聴はこちらから】
1996年発表。所謂ダブという手法をバンドへ持ち込んだことで、異形のポップサウンドを確立。名曲「ナイトクルージング」制作時の詳細は映画『フィッシュマンズ』で!(ユニバーサル/2990円)
5『ホイットニーⅡ〜すてきなSomebody』
ホイットニー・ヒューストン
【公式リンクはこちらから】
https://www.sonymusic.co.jp/artist/whitneyhouston/discography/SICP-4689
2012年に永眠したホイットニーの生涯が、22年に伝記映画化されることが決定。現在のところ、主演はナオミ・アッキーが有力とのこと。それまで光り輝く歌声を聴きながら待ちましょう。(ソニー/1980円)
*2021年10月現在の情報です。内容など変更になる場合がございます。
*価格はすべて税込表記です。