渋谷ヒカリエ出張版
西島秀俊・内野聖陽×
<THE MEAT & LABORATORY>の
ローストビーフ【前編】
渋谷ヒカリエ出張版
西島秀俊・内野聖陽×
<THE MEAT & LABORATORY>の
ローストビーフ【前編】
“ローストビーフ”のイメージは特別感のある料理。
――今回のローストビーフは、〈THE MEAT & LABORATORY〉にオーダーしました。召し上がってみて、いかがでしたか?
西島 ブルーチーズとガーリックが効いたソースは複雑で、いろんな味がします。今までに食べたことのないタイプのローストビーフでした。
内野 ローストビーフといえばホースラディッシュと一緒に食べることが多かったから、ブルーチーズは初めてで美味しかったです。上に乗ったフライドガーリックのカリカリ食感と、牛肉のやわらかさが、とてもいいハーモニー!
西島 2人とも弁当をがっつり食べたあとなのに、また食べちゃいました(笑)。
内野 ローストビーフと聞くと、パーティーのイメージがありません? 僕にとってはハレの日感というか、特別感がある料理。
西島 確かに、クリスマスやパーティーの時に食べるイメージ。でも劇中に出てきたのは、ローストしていない“超簡単ローストビーフ”だったんですよね。改めて考えると、高級品でもあり手作りもできる不思議な料理ですね。
――“超簡単ローストビーフ”のほかにも、ぶり大根や黒豆などの料理が登場しましたが、劇場版だからといって、お料理がどーんと豪華になっていないところがこの作品らしくて素敵でした。
内野 そうそう、原作者・よしながふみさんのレシピの材料って、全て近所のスーパーで買えるもの。特別な食材を買わなくても、こんなに美味しくできるんだ! って毎回感動しています。
西島 本当にどの料理も美味しいんですよね。食材については、スタッフに「これはいい店の高い食材でしょ?」って聞くと「いや、そこのスーパーで買ったものです」って(笑)。小日向さん(山本耕史)の食材は高級だって言っていましたけど…。
内野 うちらは何十円を節約しながら生活していますから(笑)。
西島 でもやっぱり、2人で料理をするシーンの撮影はいつも楽しいです。
内野 そして、パートナーと食卓を囲んで、美味しいものを一緒に「美味しい」と言えることは、コミュニケーションとしてもすごく大事なことだと気づかせてくれますね。
――劇場版では、西島さん演じる「シロさん」が、内野さん演じる「ケンジ」に嫉妬するという、普段とは関係性が逆転するシーンもあります。お2人は、シロさんとケンジの関係性をどう感じていますか?
内野 普段は嫉妬しまくってるケンジが、初めてシロさんに嫉妬されて面白かったです(笑)。ここはやはり、劇場版の大きな見どころの一つでしょうね。相変わらず、お互いを繊細に思いやりすぎるからこその可愛いすれ違いもいっぱいありますが、テレビドラマからずいぶん成長しましたね。
西島 最初の頃、結構本気の喧嘩をするシーンでは、2人でよく悩みましたよね。漫画とは違って、生身の人間が言い合ったりするとどうしてもキツくなりがちだから。でも、それもだいぶ落ち着きましたね。そうやって2人の関係が長年描かれていく中で、ちゃんと役も年をとっていくのがこの作品の素晴らしいところ。
内野 白髪も増えたりしてね。
西島 お互いの家族の問題なども出てきたりして、歳を重ねるに連れ、演じている僕らも含め誰もが経験するようなことがちゃんと描かれているのが素敵だな、って。
内野 親離れや子離れの問題はどの家庭にもありますからね。そこに、僕らのようなゲイカップルだからこそ抱える物悲しさもあったりして。
西島 内野さんと一緒に演じていると、お互いにセンサーみたいなものが働いて、なんかここおかしいよね、じゃあこうしよう、なんて2人でどんどん作っていけるんです。感覚や感情が先行して進む中で演技を組み立てるというか…。それから、内野さんを見ているだけで涙が溢れてしょうがないこともあって、僕にとっては他の俳優さんにはないものを感じる、特別な人です。
内野 嬉しいですね(笑)。隣同士でメイクしている時や待ち時間に、僕はちょっとアクセルをふかしすぎたアイディアや、演じる上での違和感なんかを話すと、西島さんはすごく理性的に受け止めてくれる。激情型の僕を、冷静に受け止めてくれるというか。
西島 そんなことはないですが(笑)。
内野 冷静な人です。でも僕は、西島さんを見て涙は出ないかな〜。ニコニコしちゃう(笑)。
西島 あまり褒めてないですよ(笑)!
監督:中江和仁
原作:よしながふみ『きのう何食べた?』(講談社『モーニング』連載中)
出演:西島秀俊、内野聖陽、山本耕史、磯村勇斗、松村北斗ほか
https://kinounanitabeta-movie.jp/
【退店済み】THE MEAT & LABORATORY(ザ・ミート&ラボラトリー)
Photo : Kenta Aminaka styling : Takafumi Kawasaki(Nishijima), Kan Nakagawara(CaNN/Uchino) hair & make : Masa Kameda(Nishijima) Yuko Sato(Studio AD/Uchino) text : Aya Wakayama
後編は11月2日(火)公開予定です。お楽しみに!
*2021年10月現在の情報です。内容など変更になる場合がございます。
*営業時間については、渋谷ヒカリエホームページでご確認ください。
*価格はすべて税込表記です。