前編では、思い出に残っている“ギフト”についてたっぷり語ってくださった大谷さん。後編では、渋谷にまつわるこぼれ話や、開幕がせまる舞台への思いをお伺いします。
――〈渋谷ヒカリエ〉でショッピングしたことは?
ありますよ。〈渋谷ヒカリエ〉ができた頃、僕はソウルに住んでいたので、日本に帰ってきたらできていたという感じなのですが、何度か利用させてもらっています。洋服や日用品などを買ったり、あとは駐車場もよく使わせていただいています(笑)。僕はトレンドとかにあまり詳しくないので、何か目的があって買い物に行くことが多いのですが、〈渋谷ヒカリエ〉は色々なお店が入っていて楽しいですね。
――レストランなどもいろいろジャンルがありますよね
そうですね。最近、ミュージカル劇場(東急シアターオーブ)の隣にあるカフェ(「THE THEATRE COFFEE」)に行きました。あと、韓国料理の店(「渋谷 水刺齋(スランジェ)」)は行きたいなと思って、以前に行くか悩んでタイミングが合わず行けなかったので、ぜひ行ってみたいですね。
――所属事務所も渋谷にあるということで、大谷さんにとって渋谷という街は、どのような場所ですか?
初めて東京で生活したのが中央線沿いだったんですよ。なので、何かあったら新宿に出ていたんですが、韓国に渡って戻ってきてからは食事したり、買い物したりというと、まず渋谷が起点になるし、そこから原宿に行ったりとかもしますし。洋服はもちろん、家電量販店などもあって、今はまず何かするなら渋谷を思い浮かべる気がします。
――人が多いのは気になりませんか?
ちょっと多すぎかなというのはあります(笑)。韓国から友人がよく遊びに来るんですが、彼らの方がいろいろ調べてきて、連れ回されたり(笑)。〈渋谷横丁〉も彼らが教えてくれて、初めて行きました。あと韓国の友人は、やっぱり〈スクランブル交差点〉に行きたがりますね(笑)。
――大谷さんは韓国でも長く活動されましたが、韓国で活動時代の事務所があった街と渋谷との違いのようなものはありますか?
事務所はいくつか移籍しているのですが、一番最後に所属した事務所は大きな街にありましたが、渋谷ほどガヤガヤしているわけじゃなくて。もう少し住宅街というか、オフィスもたくさんあるような街でした。
――ちなみに韓国での行きつけの店は?
韓国は本当にお店がなくなるのが早いっていうのはありますが、新沙(シンサ)洞にあるヘジャングッ(酒を飲んだ翌日に食べる酔い覚ましのスープ)のお店は、当時はもちろん、今でもよく行きますよ。
――やっぱり飲んじゃいますか?(笑)
そうですね、久しぶりに会う友人もいるので。僕は韓国語も飲みの場で覚えたというか、最初は何も分からずに学校に行って、それがすごくストレスで無理だと思ったんですよね。でも普通に仲間と遊んだりしてると、自然とどんどん入ってきて。その体験はおもしろかったです。
――今でも韓国語の実力はいかがですか?
友人と話す時は韓国語を今も使いますが、少しもたつき始めている部分があって。でも本を読んだり、メールのやり取りなどで使う分には、まったく問題ないかなと思います。
――2月18日より始まる『ボディガード』についても教えてください。今年で出演3回目ということで、今の心境はどうですか?
役に対する思いは初演からあまり変わらないのですが、舞台をベースにしていない分、「もしかしたらこれが最後かな」みたいな思いもあって。いかに映像の現場と違う、ライブを思いきり楽しめるかっていう思いで今回も挑もうとしています。やはりそれ以上にお客様が、(自分が演じる)フランクをどう見てくれるか、こう思って見てもらえたらなという理想はありますね。存在感や心強い、守ってもらいたい!と思わせられるような男というか。そういう思いで役を全うしたいし、本当に作品を楽しんでもらいたいです。
――それは大切ですよね
少し大げさに言うと、観終わった後に世界が変わるぐらいの気分になってほしいなと。それこそ劇場を出ても、お客様たちが〈ヒカリエ〉でエネルギーだったり、幸せに向かっていくような気分を持続できるような感覚というんですかね。
――舞台に立つうえで、大谷さんが気にかけていることはありますか?
やっぱりなかなか平常心であの舞台に出て行くって簡単ではないんですよね。今回3回目だけど、前回やったから大丈夫だろうってことは全くなくて、ほぼリセットされてしまうので。僕のシーンから始まるのですが、そこに多少不安な要素がよぎることもあって。その時にもう一人の自分が問いかけてくるというか、「本当に行くの?どうなっても知らないよ」みたいな自問自答が毎回あるんです。でも結局、もう一人の自分が背中を押してくれて、舞台に出た瞬間に初めて役に変身できるという感じなんですよ。逆にそれがすごく楽しく回るときがあるので、今回もそう持っていけたらなと思いますね。
――2024年もまだ始まったばかりです。今年は大谷さんにとって、どんな1年になると思いますか?
ビジョンみたいな、ざっくりとしたものは思い描いていて、それが明るいビジョンだということですかね。欲張りなので、仕事もプライベートも充実させたいかな。と言いながら、どちらも充実させるって難しいんでしょうが、日々を豊かにできたらそんな幸せなことはないですね。
大谷亮平
おおたにりょうへい/1980年生まれ、大阪府出身。
2003年、韓国の「ダンキンドーナツ」のCM出演をきっかけに韓国でモデル・俳優として活動し、映画『神弓-KAMIYUMI-』『バトル・オーシャン 海上決戦』、ドラマ『朝鮮ガンマン』など人気作に出演。2016年より日本で活動を開始し、ドラマ『逃げるは恥だが役に立つ』『ノーサイドゲーム』(TBS)、連続テレビ小説『まんぷく』、大河ドラマ『青天を衝け』(NHK)、『恋はDeepに』(日本テレビ)などに出演。映画『ゴールデンカムイ』にも出演。
ミュージカル『ボディガード』
2020年、2022年に続き2024年2月~4月に再び上演決定!1992年にケビン・コスナーとホイットニー・ヒューストン主演で世界中で大ヒットを遂げた映画『ボディガード』を舞台化。
日本語歌詞で贈るあの名曲と共に、グラマラスにショーアップされたステージとサスペンスを孕んだストーリー、命をかけたラブストーリーが華やかに舞台で蘇ります!
・2024年2月18日(日)~3月3日(日)@東京・東急シアターオーブ
・2024年3月9日(土)~3月10日(日)@山形・やまぎん県民ホール
・2024年3月30日(土)~4月7日(日)@大阪・梅田芸術劇場メインホール
Photo:Hiroyuki Fujiki Styling:Takafumi Kawasaki Hair & make:MIZUHO Text:Misaki Ito
*2024年2月現在の情報です。内容など変更になる場合がございます。