小さな気づきが、豊かな食の未来につながっています。
小さな気づきが、豊かな食の未来につながっています。
:悪いなぁ~と思いつつ、ご飯を残しちゃうことがあります。
:ハナコさんがランチでよく食べている牛たんセット。下の写真はいつもとちょっと違います。どこが違うかわかりますか?
:え、どこだろう??
:ごはん少なめなんです。
:言われてみれば、確かにそんな感じがします。
外食産業の食品ロスの半分以上が食べ残し。
:ハナコさんは日本で食品ロスの量がどのぐらいあるか知っていますか?
:え!? すみません、見当もつかないです…。
:2022年度の食品ロスの量は472万トンでした(農林水産省が2024年9月に発表した令和4(2022)年度食品ロス量推計値の公表について(消費者庁)より)。
:そんなに!
:うち半分の236万トンは「事業系」の分野で廃棄され、外食での食べ残しや商品の売れ残りが課題となっています。
:残すのをやめればフードロスは減るんだ! でもムリして食べても太るだけだし、どうしたらいいんだろう?
:最近はご飯やおかずの量を選べたり、食べきれなかった料理を衛生的に持ち帰れたり、フードロス対策に取り組む飲食店が増えています。
:へー、それはありがたい!!
:ハナコさんがよく利用する〈渋谷ヒカリエ〉のカフェ&レストランでも様々なフードロス対策が取られています。今回はそのうちの4件の対策をご紹介します。
〈牛たん炭焼 利久〉
牛たんのお供・麦飯の量を少なめに変更OK!
:私がランチでよく利用する仙台発祥の〈牛たん炭焼 利久〉ですね。肉厚の牛たんが食べ応えがあります。
:職人が1枚1枚丁寧にスライスし、手振り塩で仕込み、注文が入ってから炭火で焼き上げているためとてもジューシーで美味しいですよね。
:定食には、牛たんのほかに南蛮味噌、漬け物、麦飯、テールスープ、小鉢、季節の和菓子がつきます。これが結構ボリューム満点なんです。
:そう、牛たんにはやっぱり麦飯は欠かせませんが、量が多い場合は、少なめにしてもらうことができるんです。
:通常の麦飯は220gありますが、少なめだと150gになります。一般的な茶碗一杯のご飯の量は約150gと言われているので、ちょうどいいかもしれません。
:牛たんと麦飯は相性抜群だし、南蛮味噌や漬け物などご飯が進む一品もついているので通常サイズでもぺろっと食べてしまうこともありますが、今後はその日の気分や体調に合わせて食べられそうにない時は少なめをお願いするようにします。
:自分のコンディションに合わせて選ぶことが、フードロス対策にもつながるので、自分も地球もハッピー!
〈すぱじろう〉
釜あげスパゲッティの量を4サイズから選べる。
:この細麵、この器…、これは麺のゆで方、食材、味にこだわった釜あげスパゲッティ専門店〈すばじろう〉ですね!
:ご名答! さすが〈渋谷ヒカリエ〉を熟知していますね。明太子やアサリなどの和風系から、トマトソースやミートソースなどの洋食系まで40種類以上のメニューが揃っています。
:スパゲッティは大好きですが、結構お腹にたまるんですよね~。
:あれ? 〈すばじろう〉は麺の量を4種類から選べるのを知りませんでしたか?
:そうだ! たしか麺の量がS、M、Lから好きなサイズが選べたはず!
:そうです。Sは乾麵100gで少し少なめ、Mは120gで普通の量、Lは170gで大盛りです。これらは同一価格で量を選べるようになっています。そしてさらに普通サイズの2倍ある240gのXLサイズもあり、こちらは+209円になります。
:並べてみるとこんなに量が違うんですね。少なめなら仕事帰りのちょっと小腹が空いた時にサクッと食べられそう。大切な仕事の前などしっかりエネルギーチャージしたい時は大盛りにしたり…。サイズを選べると、いろんなシチュエーションで楽しめるので、利用頻度が上がりそうですね。
:そうですね。サイドメニューも充実しているので、いろんなメニューを楽しみたい時に〆のスパゲッティを少なめにしたりと、選択肢も増えます。
〈CHEESE KITCHEN RACLER〉
気軽に野菜を。ハーフポーションのサラダがある!
:これは初見です。とてもおしゃれなサラダですね。
:これはチーズダイニング〈CHEESE KITCHEN RACLER〉で提供しているサラダです。
:あ、チーズ好きがこぞって通うお店ですが、これのどこがフードロス対策なんですか?
:これでハーフポーションなんです。
:えっ!?
:レギュラーサイズと比べてみるとわかります。
:本当ですね!
:フレッシュな野菜、低温調理した知床鶏、クルトンなどの上に、上品な牛乳の甘さと微かな塩気が特徴のイタリア産粉チーズ「グラナ・パダーノチーズ」をたっぷりかけたサラダです。シーザードレッシングをかけて召し上がっていただきます。
:レギュラーサイズならこれだけでお腹いっぱいになりそうですね。
:そうなんです。このサラダがとても人気で、でもボリュームがすごいのでもっと気軽に味わいたいというお客様からのリクエストで、ハーフポーションが登場しました。メニューには載せていませんが、レギュラーサイズの約半分の量を、半額の価格で提供しています。
:たしかにこれなら気軽に頼めるし、毎日野菜を摂取したいヘルスコンシャスな方にもうれしいサービスですね!!
〈鉄板焼 お好み焼 かしわ〉
料理をテイクアウトできる!
:これは〈鉄板焼 お好み焼 かしわ〉のお好み焼きですか? よく食べに行きます。
:さすがハナコさん。鶏がらと野菜を長時間煮込んだ出汁で作る新感覚のお好み焼や、厳選鶏の鉄板焼が人気の1軒ですね。
:このお好み焼きはテイクアウト仕様になっていますが、これはどんなフードロス対策なんですか?
:食べきれなかった料理を持って帰ることができます。
:なるほど! たしかにお店で焼きたてを食べるのが一番美味しいですが、粉ものは結構お腹にたまるので残してしまうことがよくあるんですよね。
:コロナ禍でテイクアウトメニューを始めたこともあり、お店にテイクアウト用の容器が常備されているため、せっかくならその容器に食べきれなかった料理を詰めて、自宅でも楽しんでもらおうという思いで始めたサービスだそうです。
:素晴らしい! せっかくお店の方が作ってくれたのに、お腹いっぱいで泣く泣く残す時の罪悪感もなくなりますね。持ち帰ったらまた自宅で食べられるから二度美味しい!
:そうなんです。美味しいものを破棄するのは本当にもったいないですから。
:とても身近に感じる取り組みばかりで、これなら無理なく食べ残しゼロができそうです。
:今回は4件のフードロス対策を紹介しましたが、これ以外にもいろんな工夫をして、フードロス対策に積極的に取り組んでいるお店が〈渋谷ヒカリエ〉には多数あります。
:店側だけでなく、私たち客側一人ひとりの意識を変えることも大事。みんなでフードロス削減のために考えていきましょう。
:毎日の小さな積み重ねが明日の美味しい=持続可能につながります!
photo :Kanako Nakamura text :Emi Suzuki
※2024年11月現在の情報です。内容など変更になる場合がございます。
※営業時間については、渋谷ヒカリエホームページでご確認ください。
※価格はすべて税込表記です。