子どもに人気の料理が好きという松下さん。まさに、頑張った自分への糧として、“ご褒美”ご飯も非常に大事な時間なのだそう。
――このお店は、フランスの大衆文化を伝えるカフェとして、前菜からデザート、ドリンクまでフランスで日常的に楽しまれているメニューを提供しています。
選ばれた料理が、「スフレオムライス」と「フレンチトースト」ということで、実際食べてみた感想はいかがですか?
オムライス、めちゃくちゃ美味しかったです。スフレタイプのオムライスは、初めて食べたと思います。いわゆる半熟系だと思っていたので、卵のふわっとした感じがたまらなくて、ナイフを入れたらトロトロと卵が出てきて美味しかったです。別添えのデミグラスソースも最高でした。
――松下さんご自身は、オムライスはお好きですか?
好きですね。僕、いわゆる子どもが好きそうなものは、全部好きなんです(笑)。 オムライスはもちろん、カレーやハンバーグ…そういう料理が好きで。オムライスを選んで正解だと思いました。やっぱり一番人気なんだなって感じがしますね。
――とても美味しそうに食べられていましたね。では、デザートの「フレンチトースト」を選んだ理由、食べた感想もお聞きしたいです。
こちらも美味しかったです。思っていたよりも分厚くて、それでも卵の液が中までしっかり染み込んでいて、それがとても美味しかったです。フレンチトーストはお店で食べたことがあまりないので、すごく新鮮で良かったなって。
――ホイップクリームをトッピングで選ばれましたね。
僕、甘いものは好きなのですが、甘すぎちゃうと食べられなくて。でも、この「フレンチトースト」は、ちょうどいい甘さで、僕にはすごく食べやすかったですね。ホイップクリームもメイプルシロップも、それほど甘すぎずで、大満足でした。ホイップクリームっていうと、柔らかくて甘いイメージがありましたが、こちらのホイップは少し固めなので、それだけ食べても美味しいなと思いました。もう一つのアイスのトッピングの方も、次にぜひ試してみたいと思います。
――では企画のテーマでもある“ご褒美”についてお伺いします。「いつも頑張っている自分へのご褒美」ということで、松下さんが自分にご褒美をあげたいと思うときは、どんな時ですか?
舞台などの大きな作品は、数ヵ月間関わるので、それが終わった時は自分にご褒美をあげたいなと思いますね。僕は、洋服とかファッション全般が好きなので、ご褒美に洋服を買うことは多いかもしれません。
――ファッションにはこだわりがあるんですね?
アーティストの音楽活動をしている時は、私服も含めて割としっかりおしゃれすることがあったりしますが、役者の仕事って舞台では稽古中は稽古着で、本番でも衣装があるので、おしゃれをしなくなっていくんですよね。だから洋服というのは、自分で自分の機嫌を取る方法の一つではあります。音楽はもちろん、芸術関係の仕事は趣味が仕事に繋がっているから当然好きですが、ファッションは別に仕事というわけではないんですが幼い頃から好きなんですよ。
――ちなみに、松下さんにとっての“ご褒美ご飯”はありますか?
お寿司とステーキですかね。でも、ステーキの方が“ご褒美”感は強いかもしれません。お寿司は、高級なものから、それほどお金をかけなくても食べられるお店もあるじゃないですか。日本にいると特に美味しいお店も多いし。でもステーキって、やっぱりそれなりに良いお肉を食べたいとなると、“ご褒美”感が高くなるかなと思うんです。
――ステーキに“ご褒美”感があるのは分かる気がします
僕、焼き肉って普段からそんなに行かないんですよ。焼き肉はあまり“ご褒美”という感覚もないし、特別焼き肉が好き、というタイプじゃないのかもしれなくて。それならステーキの方が好きだし、300gくらいは余裕でいけちゃうと思います。
――先ほどファッションのお話が出ましたが、実際に自分に“ご褒美”をあげた過去のエピソードなどがありましたら、教えてください。
ここ数年スニーカーブームじゃないですか。もう10年以上前になりますが、まだスニーカーブームになる前に、映画『バック・トゥ・ザ・フューチャー2』で主人公のマーティが履いていたNIKEのスニーカーがあって、それがレプリカで発売された時に買ったんですよ。当時の年齢では本当に高かったし、クレジットカードも持っていなかったので現金で買って。でもそれを売っちゃったんですよね。数年後に、ものすごい値段になっているのを見て、「あ~売らなきゃ良かった」と本当に後悔しています(笑)。
――そんなご経験があるんですね
(売った)その時は、もういいかなって思っちゃって。スニーカーを飾って眺めるだけのタイプの人もいますが、僕はディスプレイもして、履くこともするタイプの人間なので、どんどん増えていくスニーカーを手放すことも普通だったんですよね。
渋谷ヒカリエは様々なシーンでよく利用させてもらっています
――こちらのインタビューですが、渋谷ヒカリエと渋谷、カルチャーにまつわる情報を届ける「HikarieTIMES」という Web マガジンに掲載予定です。なのでヒカリエに関することもお伺いしたいと思っております。松下さんは、ヒカリエでショッピング経験はありますか?
はい、地下の「東横のれん街」や、「東急シアターオーブ 」の舞台に出演中の時は、「エーピー バイ アメリカンファーマシー 」などは、よく利用しています。あと、今は閉店してしまいましたが、「神棚の里」は本当によく行っていましたね。神棚にお供えする緑の葉を榊と言いますが、それを買っていました。
――本当によく利用されているんですね。ちなみに今気になっているお店などはありますか?
「アメリカンファーマシー」は、のどケアのグッズも豊富に売っているので、僕らには大事な味方です。
――近況についてもお伺いします。アーティストとしてだけでなく、今やミュージカル界をも牽引する存在の松下さんですが、来年1月22日からは「東急シアターオーブ」にて上演されるミュージカル『ケイン&アベル』にご出演されます。
ベストセラー小説「ケインとアベル」の世界初演オリジナル・ミュージカルということで大変注目されていますが、最初にお話があった時はどのようなお気持ちでしたか?
もちろん嬉しかったですが、こんな大きな話を僕に任してくれるというのが、ありがたいなと思いながらも、なんで僕なんだろうと思いましたね。僕のどの部分を見て、この人でお願いしようと思ったのかな、というのは気になりました。まだ絶対的な何かを、特に確立したとは思っていなし、思っていないからこそ、大きな規模の劇場でやるような舞台に、声をかけてくれたのが不思議で。
――それだけ期待されているのだと思います
ある程度のスキルがあれば、やろうと思えばできると思うんです。世界初演の新作となると、責任感も大きくなるし、ただ芝居ができるだけでは難しいじゃないですか。でもそれをプレッシャーに思っているわけではなく、前例がないものを作っていく楽しさの方があるかもしれませんね。
今後もしこの作品をまたやることがあったら、オリジナルを超えないといけないと思ってもらえるような、ハードルを作れるのが理想です。
――今回の役どころは、生まれが貧しい故に人一倍野心家であるアベル・ロスノフスキを演じられますが、役作りはどのようにされているのでしょうか?
役作りは、あまりしないんですよね。どの作品に対しても、事前に何か役作りをすることはなくて、入ってから考えます。この作品には、ケインとアベルという2人の人間が出てきますが、僕はアベルが本来の自分の人間性と似ているかなと思っていて。そういう意味では何かを作っていくことをしなくても、アベルならこっちの道を選択するだろうなと想像できるので、無理せず演じられるかなとは思いますね。ただ、一つ心配しているのは、舞台の中で最終的にアベルは老人になっていくのですが、そこをどうしようかなということです。若い時から老人までを1人で演じることってなかなかないですし、今からたまに、すごくゆっくり歩いてみたり、話してみたりしてということはやってみています。おじいちゃんの役は初めてなので(笑)。
――役柄上対峙する松下洸平さんとは、「実はデビュー年が同じ(2008年)で共通点が多い」とインタビューで拝見しました。役柄・作品について、何か話はされましたか?
色々共通の知り合いが多いんですよ。やっぱり音楽をやっているので、音楽系の界隈が割と近いところにいるんじゃないかと。洸平くんも元々やってきた音楽が僕と同じ、R&Bだったりするので、共通の知り合いもたくさんいるんだなと思いました。作品については、稽古をしながらお互いに理解を深めていけたらな、という感じですね。
――逆に松下洸平さんのインタビューで「優也さんはいるだけで視界がパッと明るくなる。パワーが全身から出ている」とありました。松下さんが人と接するうえで、心掛けていらっしゃることがあれば教えてください。
全然そんなつもりはないですが、そう言ってもらえるのはめちゃくちゃ嬉しいです。僕、結構人見知りするタイプなんですよ。若い頃は人見知りが原因で人と話さない選択をしてきましたが、ある程度の年齢になって、人見知りだからこそ人とコミュニケーションを取る方に傾いているのはありますね。だから、それが理由かもしれません。初めて会った人や何人かでご飯に行ったりする時に、まず最初に話し始めるのは僕で、それで話を振ったり、その場を回しちゃうクセがあるんですよね。相手がつまらなそうだなと思い始めると、どうでも良い話をもしちゃうというか。
――そうやってコミュニケーションを取るようになったと?
僕って見た目だけだと、怖い人に思われることが多くて。だから第一印象でそうじゃないことをまずアピールしとかないと、という気持ちはめちゃくちゃあります。別に機嫌が悪いわけでもないし、全然話しかけてほしいのに、僕自身が気にしてなさすぎて、相手からするとフラットには見えないんだと思います。だから、見た目で結構損をしてきた人生だなと(笑)。知り合ってしまえば、全然違うことが分かると思うんですけどね。「あ、こいつ普通なんだな」って。
――最近はずっと稽古だと思いますが、お休みの日は何をされていますか?松下さんのリフレッシュ方法は?
やっぱり仕事が続いたら家にいたくなりますね。家の中でリラックスするとか、次の日を考えずにお酒が飲めたり、何でもない1日を過ごすことが一番の気分転換でリフレッシュかもしれません。趣味が仕事になると、休みの日も仕事のことを考えちゃうんですよ。例えば次の日に歌のレコーディングがあったとして、歌を確認しなきゃいけないとか、どういう風にやろうかなとか、考えることは多くて。僕らの仕事は事前の準備が必要な職業で、本当の休みと言えるのってあまりないと思うんですよね。だから家で過ごすのはもちろんですが、何も考えずに行きたい場所に行って、帰りたい時間に帰ってっていう、1日予定もなくて自由に過ごせる感じが一番良いし、理想のリフレッシュかもしれません。
――最後に、この記事をご覧になっている、日々を頑張っている方へのメッセージをお願いします。
もっと頑張れ!もちろん皆さん頑張っていると思います。だから、そんな無理しなくて良いよって言いたいところですが、もっと頑張った方が逆に楽になる可能性があるんだよと言いたいですね。中途半端って一番閉塞感を感じたり、疲れてくるからって途中で手を抜いちゃったりして結局諦めちゃうこともありますよね。だから今やっていることをやりきること、納得できるまでやるために、もっと頑張れと言いたいんです。あとは自分の機嫌を取ること。自分の機嫌をどうやって取っていくかって、人生においてすごく重要なポイントだと思っています。アウトプットばかりじゃなくて、自分はこれができるようになりたいとか、今後こうしていきたいみたいなことを、しっかりインプットできると良いんじゃないかなと。気分が落ちている日には、派手めなものを身に着けるとかでも良いと思うんです。疲れている日に真っ黒の服を着ても、気分は上がらないじゃないですか。マインドを明るい方に持っていくためには、やっぱり明るい色の服を着たり、明るい音楽を聴いたりして元気になることって非常に大事だと思います。
松下優也 まつしたゆうや/1990年5月24日生まれ、兵庫県出身。
2008年ソロアーティストとしてデビュー。 2020年からは YOUYA 名義での活動を開始し、リリースしたほとんどの作品が海外のトップ製作陣との共作で生み出されてきた。 2024 年以降、音楽の活動名義を「松下優也」と改め、再始動。 最新リリースとしては、2024年10月30日リリースの Digital Single「That’s My Life」がある。 俳優としては2009年にデビュー。 卓越した歌唱力と表現力を武器に、ミュージカル「サンセット大通り」、「ジャック・ザ・リッパー」、「るろうに剣心 京都編」、「太平洋序曲」、音楽劇「浅草キッド」、ミュージカル「ジョジョの奇妙な冒険 ファントムブラッド」「イン・ザ・ハイツ」など、数々の作品に出演してきた。 来年 1 月上演の「ケイン&アベル」アベル役、4 月上演「キンキーブーツ」ローラ役が決定しており話題作への出演が続く。
■スフレオムライス ¥1,300 (税込)
ふわとろ食感のスフレオムレツをのせた特製オムライス。デミグラスソースを添えて。
■フレンチトースト”ロワイヤル” ホイップクリーム又はアイスクリーム添え ¥1,200 (税込)
厚切りのブリオッシュをたっぷりのミルクと卵に漬け込み、バターでじっくり丁寧に焼き上げ、ふわとろ食感に仕上げました。お好みでホイップクリーム又はアイスクリームをお選びください。
『シフクノジカン』(Shifuku No Jikan) とは…
いつも頑張っている自分へのご褒美。
美味しいお料理を食べ、心も体もリフレッシュして頂こうという企画です。 『シフクノジカン』は個人の価値観やライフスタイルによって異なりますが、共通しているのは「心が満たされ、幸せを強く感じる瞬間」であるということ。 幸せを感じる瞬間を、著名人の方々にご自身のエピソードを交えて語って頂く連載企画です。
Photo:Hiroyuki Fujiki styling:Yuya Murata(SMBInternational.) hair & make:Akari Isono taxt:Misaki Ito
*2024年12月現在の情報です。内容など変更になる場合がございます
*営業時間については、渋谷ヒカリエホームページでご確認ください。